街中でビル建設をしている現場とか、新しく建設するのではなくても修理とか外壁の塗装工事などが行われている場合に必ずと言ってよいほど見かけるのが足場です。
ビルだけでなく一般の住宅などでももちろん必要とされることがありますが、建築物の周囲に沿って金属製の囲いのようなものが設置されており、その中を作業員の人が歩いていたりするのを見かけることもあるでしょう。
これが足場で、その名前のとおり作業員がその上に足を置いて行き来できるようにするためのものです。
足場を作る目的
別にこのようなものを作らなくても、ビルそのものに設置されているか、あるいは新しく設置することになるはずの階段を使えば各階にも難なく到達することができるのではないかと思われるかもしれませんが、事はそう単純ではありません。
新しくビルを建設する場合、フロアごとにしっかりと階段を作り、作業員が簡単にフロア間の移動ができるようになってから上のフロアを作り始めるとは限りません。
もちろん最終的に階段になるべきスペースを確保しておくことは必要ですが、実際に階段を作るよりも先にフロアのほうを作ってしまい、階段は後から完成させるということはごく普通にあります。
作りかけの階段では当然ながら安全に作業員が行き来することはできませんから、このようなケースでは階段に頼ることなく上のフロアに到達できるようにしておく必要があるわけです。
また、ビルの外壁の修理とか塗装工事を行うような場合は、当然ながらビル内部の階段では役に立ちません。
実際に作業をするのはビルの外側になるわけで、そこで安全に作業できるだけのスペースを確保しておく必要があります。
このような理由から、建物内部に普通に階段があったとしても足場を不要とすることはできません。
足場の構成
さて、では足場はどのように構成されているのでしょうか。
ちょっと見ると、相当に高い建物であってもその外壁にへばりつくように設けられており、何か不安定なのではないかと思われるかもしれません。
風やその他の衝撃などによって、ビルからその前の道路側に倒れてきたりするようなことはないのでしょうか。
気になるところかもしれませんが、もちろんまずそんなことは起こらないように組み上げられています。
一つは、建物内部の鉄骨や柱などと適宜しっかりと接続されており、外に倒れようとする力に対抗できるようになっています。
もう一つは、建物の外周にそってぐるりと一周取り囲んでいるために、同じく外に倒れようとする力に対抗できるようになっているのです。
小規模な建物であれば後者の対策だけで十分なこともありますが、大規模な建物の場合、これだけですと建物各辺の中央部あたりでは外に倒れようとする力に十分に対抗できないこともあります。
ですから、そのような場合は建物内部の鉄骨や柱としっかりと接続する部分が儲けられているはずです。
あるいはまた、ビル前面の道路側に倒れないようになっていても、横に傾いてしまうようなことがないのか気になるかもしれません。
横から見ると幅としては非常に薄いわけで、上からの重みを十分に支えることができるのかも気になるところです。
この点に関しては、地面に接する部分の面積を広く取ることで、重みで地面にめり込んでしまったり、その結果として傾いてしまったりすることがないようになっています。
外見からも分かるとおり、見た目の大きさに比べるといわば骨組みだけでできているわけですから思った以上に重いものではなく、通常の方法で十分にその重みを支えることができるようになっています。
作業員が足を置くための踏み板が設置されている
もう少し詳しく見てみますと、もちろん骨組みだけでなく作業員が足を置くための踏み板が設置されています。
これは一応は何とか作業員二人がすれ違えるくらいの幅は確保されています。
作業員は命綱を付けていますが、それでも事故を防ぐためには踏み板だけでなく手摺りも欠かせません。
ただ、あくまで熟練した作業員が用いるものということで、一般の人が必要と感じるレベルの手摺りや横板などは設置されておらず、下から見上げると本当に落ちないのかと思うかもしれません。
踏み板や手摺りの他、階段が設置されていることも普通です。
でないと複数の層に分かれている踏み板間の移動に支障を来たすからです。
階段は、踏板の半分の幅を利用して設けられていることが普通です。
ですので一般には一人ずつしか利用できず、上り下りを同時に行うことはできません。
また、階段が設けられている箇所の踏み板はそれだけ幅が狭くなっています。
足場には他にもいろいろなパーツから構成されていますが、各パーツは現場で簡単に組み立てたり、逆に不要になったときには簡単に解体できるようになっています。
まとめ
パーツ毎に分かれていることで、様々な形状の建物に柔軟に対応できるようになっていますし、必要時に即座に組み立て、不要になったときには即座に撤収できるようになっているわけです。
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最終更新日 2025年7月7日 by global