最近、防犯カメラの必要性について強く感じる出来事がありました。
私の住んでいる町は田舎で、ほとんどが知り合いや顔見知りです。
そんな小さな町ですが、近年、古くからの風習や文化が見直され観光客が多く訪れるようになりました。
その観光名所のひとつに、延命地蔵をお祀りしてあるお堂があり全国からたくさんの人がお参りに来るようになりました。
近所ということもありご縁があって父がお堂の管理をしているのですが、近ごろ、賽銭泥棒がいるというのです。
父も一日中お堂にいて管理をするのではないので、お参りに来た人などがいない隙を見計らって来るのでしょう。
話を聞いた当初はにわかに信じがたかったのですが、父が防犯用に細工した賽銭箱を大胆にもバールでこじ開けた跡を目の当たりにした時は何とも悪質でゾッとしました。
昔からお堂は24時間開いていて誰でも出入りできる状態です。
古い物ですが防犯カメラも、もちろん設置してあります。
金額は、ほんの少額らしいのですが一度や二度ではなく忘れかけた頃に何度も被害にあっているようなのです。
こんな小さな町に賽銭泥棒がいると思うと気持ち悪いし、何よりも罰当たりで悲しく感じます。
完全に窃盗という犯罪なので、すぐに防犯カメラの映像を確認して警察へ持って行ったら、と促したのですが、なんと設置されているはずの防犯カメラはダミーだというのです。
私も幼いころからお堂へ来ていますが、いつからか気づいたら「カメラ作動中」と手書きの張り紙の横に赤いランプを点滅させたそれは設置されてありました。
訪れる人が多くなるにつれ、当たり前にカメラがある安心感を覚えたのですが、まさかのダミーだったとは衝撃を受けました。
画像引用:防犯カメラ・監視カメラの料金プラン(PC・スマートフォン監視可能)
事実を知って改めてカメラを見ると「カメラ作動中」の張り紙は黄色く煤けて、点滅しているランプも記憶していたより弱よわしく、本体も埃をかぶっていて、そこに威勢を放つ安心感はありませんでした。
しかし、私たちも事実を知るまでは本物と信じていたのですが、賽銭泥棒はもともとダミーと気づいていたのか、そもそもの存在に気付いていなかったのかどうなのか気になります。
その後、お堂の管理費などで本物の防犯カメラを設置する予定です。
数年前まで都内で暮らしていたので、施設内はもちろん、外にもカメラがある生活はごく日常的で当たり前のことだと思っていました。
ここは田舎だからでしょうか、平和だからと思い込み何だか危機管理が薄い気がしてなりません。
また、海外に住んでいる友人宅に遊びに行った時のことです。
エレベーター前の通路に大きなタンスが置かれていて、引っ越しかな?なんて友人に話したら、数日前からその場所に置かれているそうなのです。
アパートのアナウンスで注意喚起したらしいのですが、引っ越し時にわざと置き捨てていったみたいで現在もそのままだというのです。
結局管理事務所のおじさんたちが撤去していました。
こんな時こそカメラは?と確認したのですが、エレベーター内とアパートの出入り口にあるのみでした。
カメラが設置してある場所には大きく作動中のステッカーが貼ってあり、心なしかその付近はきれいなのですが、それ以外の死角はゴミが置かれてあったりしてその差は明確でした。
誰かに見られていたら粗大ごみを置き捨てて行ったり、禁煙スペースで煙草を吸ってポイ捨てしたりなど、モラルのない行動はしないは普通の人ならしないはずです。
誰も見ていないから、カメラがないからとこんなにもわかりやすいのなら、ここにこそダミーのカメラを設置すればいいのにと強く思いました。
友人もゴミを玄関付近に捨てられていたことがあったり、多々モラルを疑うびっくりするような注意喚起がアナウンスされるので、管理事務所に行って相談したらしいのですが、カメラを設置するにもお金がかかるのでアパート内の全住民にアンケートや署名をもらってカメラ設置のための集金をしたり、管理費をあげたりしないといけないのですぐには対応できないと言われたそうです。
対応策として、張り紙をしたり、警備の見回りを強化しているみたいなのですが、やはり完全になくなることは難しいようです。
ニュースを見ていてもカメラの映像がカギになったり、決定的な証拠を押さえていることをよく感じます。
実際にアルバイトをしていたパチンコ店では何度か警察の依頼を受けてカメラの映像を提供したこともあります。
最近見た新聞記事にも自宅の防犯カメラが事故の瞬間を捉えていたとあったりして、今では普通の家にも設置しているのがよくわかります。
折り込みチラシや通販でも取り扱っているので、近い将来はもっと身近な存在になっているような気がします。
これらの体験を通して、自宅の車庫にもカメラを設置しようか主人と相談しています。
車庫には鍵が付いておらず、母屋に通じるので現在の防犯システムだけでは不安です。
お堂の一件もあるので、ここはさすがにダミーにはしませんが、検討している最中です。
最終更新日 2025年7月7日 by global